大谷翔平選手のような驚異的なプレイヤーが現れると、他の選手にとっては刺激でもあり、時には落胆を感じる要因にもなるようです。
しかし、テレビやSNSで現役プロ野球選手が「大谷翔平には敵わない」と発言しているのを目にするたび、私は少しがっかりしてしまいます。
もちろん、そういった発言が本心であるとは限らないかもしれません。
大谷選手のようなトッププレイヤーの存在を称える意図でのリップサービスである可能性もあります。
しかし、私は「この選手には期待できないな」とどうしても思ってしまうのです。
大谷翔平が与える圧倒的な存在感
確かに、大谷翔平選手は類まれなる存在です。
ピッチングとバッティングで両立して結果を出し、二刀流で全米を席巻する姿は、メジャーリーガーでさえ驚きを隠せないでしょう。
彼の身体能力、努力、メンタルの強さは、間近で見ているプロ選手にこそより鮮明に映り、他の選手との実力差を痛感させるものでしょう。
その実力差の圧倒的な大きさから、つい「無理だ」と感じてしまうのも、ある意味で理解できるのです。
それでもファンが求めるもの
しかし、ファンとしては少し違った気持ちがあります。
大谷選手がどれだけ素晴らしい選手であったとしても、どこかで「負けん気」を見せてほしい。
「すごい選手だとは思うけど、俺も負けない」「いずれ超えてみせる」といった熱い意志を抱いていてほしいのです。
大谷選手に限らず、どんなトッププレイヤーを前にしても、プロならば「彼を超える」という気持ちを持ち続けてほしい。
それがファンにとっての希望であり、応援する意義にもつながるからです。
ファンが選手に求めるのは、ただ勝ち負けだけではありません。
スポーツにおいて、トップ選手に挑み続ける気概、諦めない姿勢こそが私たちの心を打つのです。
たとえ実際の成績や実力差があっても、戦う意思を持ち、努力を重ねる姿がファンを引きつけます。
そのため「敵わない」と自ら発言してしまう選手よりも、闘志を燃やし続ける選手にこそ期待したくなるのです。
プロ選手に求められる「超える」という強い意志
プロであればこそ、自分を成長させ、挑戦し続ける姿勢が重要です。
現時点で圧倒的な実力差があるとしても、それを「いつかは超えてみせる」と本気で思い、挑戦し続ける選手が私たちの希望です。
挑戦を続ける選手が示す姿勢は、結果以上に人の心を動かし、感動を与えます。
野球ファンとして、私たちは「無理だ」と口にする選手ではなく、「俺ならやれる」「超えてみせる」という強い意志を持つ選手にこそ期待し、応援したいと思います。